ANA(全日本空輸)の飛行機に乗るとマイルが貯まりますが、1マイルの価値がいくらになるのか気になっている方も多いのではないでしょうか?
「1マイルの価値は何円?」「ANAマイルの価値はどうやって計算するの?」などの疑問を持っている方もいるでしょう。
そこで今回は、ANA1マイルの価値を徹底検証していきます。1マイルの価値を計算する方法も詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
マイルの基礎知識
最初に、マイルに関する基本的な知識を紹介します。
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ANAマイルの価値を正確に把握するためにも、まずはマイルについて正しい知識を身につけましょう。
そもそもマイルとは?
マイルとは、航空会社のマイレージプログラムで貯まるポイント単位のことです。ポイント自体はマイレージと呼びます。
マイルを貯めるには、航空会社ごとのマイレージプログラムへの入会が必要です。例えば、JALやANAのマイルを貯めたい場合、JALならJALマイレージバンク、ANAならANAマイレージクラブに入会する必要があります。
人によって利用する航空会社は違うので、自分がよく使う航空会社のマイレージプログラムに加入してマイルを貯めましょう。
マイルは飛行機に搭乗しなくても貯めることができる
マイルを貯める方法は、飛行機に搭乗するだけではありません。マイルの貯め方には、主に以下3つの方法があります。
- 飛行機に乗る
- ホテルや旅館に宿泊する
- クレジットカード払いをする
最もオーソドックスな貯め方は、飛行機に搭乗することです。入会しているマイレージプログラムの航空会社で飛行機に乗ると、フライトごとにマイレージが貯まります。
各航空会社が提携するホテルや旅館に泊まって貯めることも可能です。マイルの貯まり方は、宿泊数や利用金額によって変わります。
日々の買い物でクレジットカード払いをして貯める方法もあります。ポイントをマイルに交換したり、マイル自体を貯めたりできるクレジットカードであれば、日々の買い物で効率良くマイルを貯められるのでおすすめです。
1マイル=1円という計算にはならない
1マイルの価値は使い道によって変わるため、「1マイル=1円」という計算にはなりません。
例えば飛行機に乗ってマイルを貯める場合、1マイルの価値は「運賃÷必要なマイル数」で計算できます。しかし、運賃やマイル数はシーズンや搭乗クラスによって変動するため、1マイルの価値にも差が出ます。
「1マイル=2円前後」が一般的ですが、上手に活用すれば「1マイル=5〜10円以上」の価値にすることも可能です。
ANAマイルの価値はシーズンや使い方によって変わってくる
ANAマイルを「特典航空券」に交換する場合、1マイルの価値はシーズンや使い方によって変動します。
ここでは、特典航空券に交換したときの1マイルあたりの価値を計算していきます。
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国内線と国際線でANAマイルの価値を比較して、どっちがお得か確かめましょう。
国内線の特典航空券に利用した場合
ANA国内線の特典航空券における1マイルあたりの価値は、「運賃÷必要マイル数」で計算できます。必要マイル数は、「区間」と「シーズン」の組み合わせです。
シーズンは以下のように3つに分かれています。
ANAマイルを東京発の国内線特典航空券に交換した場合、1マイルの価値は以下のようになります。
到着場所 | 札幌 | 大阪 | 福岡 | 沖縄 |
---|---|---|---|---|
ローシーズン | 約7.2円 | 約5.8円 | 約7.9円 | 約7.5円 |
レギュラーシーズン | 約5.7円 | 約4.8円 | 約6.3円 | 約5.8円 |
ハイシーズン | 約5円 | 約4円 | 約5.5円 | 約5.2円 |
検証した結果、ANAマイルの価値が最も高くなるのはローシーズンでした。
ここからは、各シーズンごとにANAマイルの価値を詳しくチェックしていきましょう。
ローシーズン
東京発の国内線特典航空券をローシーズンに利用した場合に、1マイルあたりの価値を各区間ごとに算出すると以下のようになります。ここでは、ローシーズンのマイル数とANAフレックス(通常)の運賃で計算しています。
到着場所 | 札幌 | 大阪 | 福岡 | 沖縄 |
---|---|---|---|---|
運賃 | 43,100円 | 29,000円 | 47,400円 | 52,500円 |
必要マイル | 6,000 | 5,000 | 6,000 | 7,000 |
1マイルの価値 | 約7.2円 | 約5.8円 | 約7.9円 | 約7.5円 |
参考:シーズン・必要マイルチャート|ANA公式サイト
参考:普通席運賃表(2023年10月29日~2024年3月30日ご搭乗分|ANA公式サイト
ローシーズンにおける1マイルあたりの価値は、約5.8〜7.9円でした。
2023年:1/10~2/28、4/1~4/26、12/1~12/27
2024年:1/11~2/29、4/4~4/24、12/1~12/25
2025年:1/9~2/28
レギュラーシーズン
東京発の国内線特典航空券をレギュラーシーズンに利用した場合で、1マイルあたりの価値を各区間ごとに算出すると以下のようになります。ここでは、レギュラーシーズンのマイル数とANAフレックス(通常)の運賃で計算しています。
到着場所 | 札幌 | 大阪 | 福岡 | 沖縄 |
---|---|---|---|---|
運賃 | 43,100円 | 29,000円 | 47,400円 | 52,500円 |
必要マイル | 7,500 | 6,000 | 7,500 | 9,000 |
1マイルの価値 | 約5.7円 | 約4.8円 | 約6.3円 | 約5.8円 |
参考:シーズン・必要マイルチャート|ANA公式サイト
参考:普通席運賃表(2023年10月29日~2024年3月30日ご搭乗分|ANA公式サイト
レギュラーシーズンにおける1マイルあたりの価値は、約4.8〜6.3円でした。
2023年:3/1~3/10、5/9~8/3、8/21~11/30
2024年:3/1~3/7、5/7~8/1、8/19~11/30
2025年:3/1~3/13
ハイシーズン
東京発の国内線特典航空券をハイシーズンに利用した場合で、1マイルあたりの価値を各区間ごとに算出すると以下のようになります。ここでは、ハイシーズンのマイル数とANAフレックス(ピーク)の運賃で計算しています。
到着場所 | 札幌 | 大阪 | 福岡 | 沖縄 |
---|---|---|---|---|
運賃 | 45,700円 | 30,600円 | 49,700円 | 55,000円 |
必要マイル | 9,000 | 7,500 | 9,000 | 10,500 |
1マイルの価値 | 約5円 | 約4円 | 約5.5円 | 約5.2円 |
参考:シーズン・必要マイルチャート|ANA公式サイト
参考:普通席運賃表(2023年10月29日~2024年3月30日ご搭乗分|ANA公式サイト
ハイシーズンにおける1マイルあたりの価値は、約4〜5.5円でした。
2023年:1/1~1/9、3/11~3/31、4/27~5/8、8/4~8/20、12/28~12/31
2024年:1/1~1/10、3/8~4/3、4/25~5/6、8/2~8/18、12/26~12/31
2025年:1/1~1/8、3/14~3/31
国際線の特典航空券に利用した場合
国内線と同様に、国際線の特典航空券も「運賃÷必要マイル数」で計算します。国際線の必要マイル数は「Zone区分」「シーズン」「搭乗クラス」によって決まります。
搭乗クラスには以下の3種類があります。
「ハワイ(Zone5)」「北米(Zone6)」「ヨーロッパ(Zone7)」を目的地とする場合を例に、搭乗クラス別にマイルの価値を計算すると以下のようになります。
到着場所 | ホノルル | ニューヨーク | ロンドン |
---|---|---|---|
エコノミークラス | 約14.5円 | 約9円 | 約4.5円 |
ビジネスクラス | 約10.6円 | 約13.5円 | 約12.3円 |
ファーストクラス | 約10.7円 | 約12.5円 | 約14.2円 |
検証した結果、ANAマイルの価値が最も高くなるのはファーストクラスでした。区間によっては、ビジネスクラスやエコノミークラスのほうが価値が高くなります。
ファーストクラスとビジネスクラスなら、1マイル10円以上の高値になります。
ここからは、搭乗クラス別にANAマイルの価値を詳しくチェックしていきましょう。
エコノミークラス
エコノミークラスを利用した場合で、1マイルあたりの価値を各区間ごとに算出すると以下のようになります。ここでは、各Zoneのエコノミークラスのマイル数と運賃で計算しています。
到着場所 | ホノルル | ニューヨーク | ロンドン |
---|---|---|---|
運賃 | 581,480円 | 451,380円 | 250,350円 |
必要マイル | 40,000 | 50,000 | 55,000 |
1マイルの価値 | 約14.5円 | 約9円 | 約4.5円 |
参考:フライト検索 | ANA国際線|ANA公式サイト
エコノミークラスにおける1マイルあたりの価値は、約4.5〜14.5円でした。
基本的にANAマイルの価値は国内線よりも国際線のほうが高いですが、国際線のエコノミークラスだと国内線とほぼ変わらない場合があります。
エコノミークラスは目的地によって1マイルの価値が大きく異なるので、事前に計算しておくことをおすすめします。
ビジネスクラス
ビジネスクラスを利用した場合で、1マイルあたりの価値を各区間ごとに算出すると以下のようになります。ここでは、各Zoneのビジネスクラスのマイル数と運賃で計算しています。
到着場所 | ホノルル | ニューヨーク | ロンドン |
---|---|---|---|
運賃 | 692,480円 | 1,155,980円 | 1,107,440円 |
必要マイル | 65,000 | 85,000 | 90,000 |
1マイルの価値 | 約10.6円 | 約13.5円 | 約12.3円 |
参考:フライト検索 | ANA国際線|ANA公式サイト
ビジネスクラスにおける1マイルあたりの価値は、約10.6〜13.5円でした。
エコノミークラスと比較すると、1マイルの価値が1.5〜3倍になり、1マイル=10円以上の高値になります。
ファーストクラス
ファーストクラスを利用した場合で、1マイルあたりの価値を各区間ごとに算出すると以下のようになります。ここでは、各Zoneのファーストクラスのマイル数と運賃で計算しています。
到着場所 | ホノルル | ニューヨーク | ロンドン |
---|---|---|---|
運賃 | 1,293,480円 | 1,887,780円 | 2,359,070円 |
必要マイル | 120,000 | 150,000 | 165,000 |
1マイルの価値 | 約10.7円 | 約12.5円 | 約14.2円 |
参考:フライト検索 | ANA国際線|ANA公式サイト
ファーストクラスにおける1マイルあたりの価値は、約10.7〜14.2円でした。国際線ファーストクラスで利用すると、最もANAマイルの価値を高めて使えます。
国際線の特典航空券に交換するときは、ビジネスクラスも候補に入れておくと良いでしょう。
よくある質問
ANAマイルに関するよくある質問と回答をまとめました。
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困ったときの参考にしてみてください。
- ANAマイルの使い道・交換先は?
-
ANAマイルの使い道・交換先は、以下のとおり豊富にあります。
- ANA特典航空券(国内線・国際線)
- 提携航空会社特典航空券
- ANA国際線の座席アップグレード
- ANA国際線手荷物量の超過料金
- ANA SKYコイン
- ANAショッピング
- 提携ポイントに交換(楽天スーパーポイント、Tポイントなど)
- ツアー・ホテル・レンタカーの利用
上記のうち、ANAマイルの価値が最も高まるのは特典航空券です。他の方法だと1マイル=1円程の価値になることが多いですが、特典航空券なら1マイル=5〜10円以上になります。
- ANAマイルの価値を高める方法は?
-
1マイルの価値を高めたいなら、国際線に搭乗しましょう。特典航空券における1ANAマイルの価値は、国内線と国際線で大きく異なります。
- 国内線:3〜8円
- 国際線:5〜15円
国際線の場合、エコノミークラスでも1マイルあたり10円以上になる可能性が高いです。国内線ならハイシーズンよりもローシーズンのほうが価値は高くなります。
- ANAマイルが貯まるおすすめのクレジットカードは?
-
ANAマイルが貯まりやすいクレジットカードは「ソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB)」です。
初年度年会費 2年目以降の年会費 通常還元率 マイル還元率 無料 2,200円(税込) 0.5~1.0% 1.00%
(1ポイント=10マイル)新規入会特典として最大2,000マイルがもらえるほか、条件達成で最大93,000マイル相当がプレゼントされます。
また、東京メトロの利用でメトロポイントを貯めることも可能です。100ポイント=90マイルの高レートで交換できるので、通勤や通学で東京メトロ沿線を毎日利用する方なら、効率よくマイルを貯められるでしょう。
- ANAマイルに有効期限はある?
-
ANAマイルの有効期限は3年間です。正確には、利用月から数えて36カ月目の月末までとなります。
例えば、2023年4月5日に積算した分は、2026年の4月31日まで有効です。期限を過ぎるとマイルを失効してしまうので、有効期限内に使い切りましょう。
ただし、ANA「ダイヤモンドサービス」メンバー期間中は有効期限がありません。また、ANAマイルをANA SKYコインに交換すれば、有効期限を実質1年延長することも可能です。
【まとめ】ANAマイルの価値は使い方次第!賢く活用しよう
本記事では、ANAマイルの価値について検証しました。
- ANAマイルの価値は「1マイル=1円」ではない
- 国内特典航空券に交換するときは「1マイル=3〜8円」
- 国際特典航空券に交換するときは「1マイル=5〜15円」
ANAマイルの価値を高めたいなら、国内特典航空券はローシーズン、国際特典航空券はファーストクラスの利用がおすすめです。国際特典航空券なら1マイル10円以上にすることも可能です。
ANAマイルがどのくらいの価値になるかは使い道によって異なるので、自分で計算しながら賢く活用しましょう。